街中で建設現場をみるとたくさんの人がいますよね。
そこで働いている人たちはひとつの企業の従業員と思いがちですが、実は個人で工事の一部を請け負う一人親方が数多く活躍されているのです。
今回は一人親方として独立を考えている人に、一人親方のメリットやデメリット、おすすめの職業をご紹介します。
一人親方になるメリット、デメリット
一人親方とは
労働者を雇わずに自分自身のみ、または自分自身とその家族だけで事業をおこなっている人のことを一般的に一人親方と呼びます。
一人親方がいる職業は、大工工事業や電気通信工事業、左官工事業といった建設業に多いのが特徴です。
また、1年間を通してアルバイトのような雇用を100日未満使用している人も一人親方といいます。
一人親方の業務への関わり方は、請負事業者として出来高払制で仕事を受けるケースや日給や月給制で作業を受け持つケースがありますので、雇用形態には気をつけましょう。
一人親方のメリット
一人親方になると、雇用されている場合とは違い仕事量の調整や単価の交渉ができるなどのメリットがあります。
雇用されている場合よりも、単価が高くなるというのがわかりやすいメリットなのではないでしょうか。
また、現場のスケジュールを自分である程度コントロールできると働き方の自由度も高くなります。
一人親方は会社に所属していないので上司や同僚の指示を受けることもありませんし、現場を早く終わらせるのも長引いてしまうのも自分次第です。
命令されることもなく、同僚に気を使うこともないので、自分のペースで仕事ができるのもメリットといえるでしょう。
一人親方のデメリット
一人親方は、基本的に施工が一人です。
業種によっては、大きな現場は一人親方を複数集めてチームで仕事をするケースもありますが、一人親方の場合は請けれる仕事の範囲が決まってしまいます。
仕事がなくなってしまうリスクもあり、複数の会社との契約がないと不安です。
一人親方は自分で現場をこなす作業量が収入に直結するので、当然事故やケガ、病気などで休むことになれば収入は途絶えてしまいます。体調には気をつけましょう。
一人親方として独立するのにお勧めな仕事
大工
一人親方で需要が多いのは大工です。
持ち家は日本人の憧れでありステータスであり、常に一定数の仕事が日本にはあります。
溶接工と比べると単価は低いですが、一人親方として仕事をしている人が多い職業です。
左官
一般的な住宅や商業施設では、壁を塗ることはせず、壁紙を貼って終わりです。
室内の湿度のコントロールや、ハウスシック症候群の原因となるホルムアルデヒドもありませんので、健康志向の高まりと共に左官職人に壁を依頼する人が増えてきています。
住宅はもちろん内装にこだわる商店や飲食店などの内装で活躍できるでしょう。
塗装
塗装工事業とは、工作物に対し塗料を塗りつけたり、貼り付ける工事をする仕事です。
住宅や建物だけではなく、道路などの塗装工事も塗装屋が手がけます。
工業事業にも携わることもでき、仕事はなくならないといえるでしょう。
内装
内装屋はどんな建物でも必要になります。
住宅はもちろん、店舗などでも必要です。
新築の工事の他にも、老朽化した内装や、ライフスタイルに合わせてリフォームする家も多くなるでしょう。
さらに不動産業界ではリノベーションなども流行っていて、ますます仕事は忙しくなっていきます。
常に需要があるため、内装屋の仕事がなくなることはないでしょう。
溶接工
溶接工は資格が必要で複雑な技術が必要であり、建設現場では貴重な存在です。
高層ビルの建設には溶接工が不可欠で、これからも都市開発では必ず需要があります。
そのため仕事の単価も高く、年収が1000万円を超える人も珍しくはありません。
今人気の「サイディング工事」
外壁工事と呼ばれる作業の中にサイディング工事という工事があり、今やサイディングは日本家屋の7割を占めるほど多く流通している外壁材の一種です。
工場生産ゆえに高品質で均一化された性能とデザインの多様性で多くの住宅に使われているのが特徴です。
サイディング工事とはこのサイディングボードを外壁として住宅の壁に貼る工事のことをいいます。
ただ、10代から30代の若い世代のサイディング施工士は足りていないのが現状です。
サイディングに関する知識や加工する技術は、習得するまでに時間がかかりますが、経験がなくても転職できる仕事です。
サイディング工事をするにあたって必要な資格はありませんので、一人親方として働き出すのにサイディング工事を始めるのはおすすめです。
仕事を始めてから所有していると有利になる資格を取得することで、着実に技術も身につけることができます。
資格を持っていないまま現場に入る人も多いので、国家資格の建築板金技能士やNYGサイディング施工士といった資格を持っているととても有利です。