外壁工事の中の1つでとても重要な工事がコーキング工事です。
しかしそのコーキングというものは普通に生活しているうえでは耳にすることはほとんどなく、重要だと言われてもいまいちピンと来ない人もいるのではないでしょうか?
そこで今回は今後、サイディング工事の仕事に就きたいと考えている人に向けてコーキングについて事前に知っておきたい知識や補修の仕方について詳しく説明していきます!
コーキングとは何?必要な理由も解説
コーキングとはサイディング外壁の家には必ず存在するもので、外壁の間の継ぎ目などにできる隙間に詰め物をしてふさぐことをいいます。
この作業で使われる詰め物はコーキング材と言われ、シーリングいうこともあります。
コーキングをする箇所は外壁だけではなく、キッチンや洗面台・浴室・窓のサッシ・屋根など水に関係するところのさまざまな箇所で使われています。
コーキングは外壁材の劣化や雨漏りを予防するために必要不可欠な措置です。
おもに外壁工事での外壁材の隙間やひび割れをした箇所を補修します。
そして建物の防水や気密性を高めるほかにクッションとして建材同士の称徳や摩擦を防ぐという役割を持っています。
コーキング工事の施工方法
コーキング工事に内容は大きく分けて2つあり「打ち替え」と「増し打ち」があります。
打ち替えは既設のコーキング材を撤去して新しいコーキング材を入れる工法、増し打ちは既設のコーキング材を撤去せずにその上からコーキング材を入れる工法です。
使用する外壁材にも種類があり「ウレタン系」「シリコン系」「アクリル系」「変成シリコン系」を目的の箇所によって使い分けます。
では実際に打ち替えの施工方法を見ていきましょう。
①既設のコーキングを撤去・掃除
まずカッターを既設しているコーキングを撤去します。
コーキング自体が劣化をしている場合は切れ目を入れると簡単につまみ出せます。
それでも取り出しにくい場合はラジオペンチなどをつかって引っ張り出します。
サイディングボードの断面に既設の合コーキングが残ってしまっていたらまたカッターを使ってそぎ取ります。そのあとはハケを使って残った汚れやほこりをきれいにします。
②はみだし防止のテープを貼る
外壁にコーキング材をつけないように、周りに養生テープを貼って作業をします。
丁寧に養生テープを貼らないときれいな線を作ることができないので慎重に貼ることが大事です。
③プライマーを塗る
しっかりとボードとコーキング材を密着させるために、「プライマー」と呼ばれる接着剤の役割をする下塗り材を塗っていきます。
④コーキング材を詰める
コーキングガンを使い上から下に向かってコーキング材を打つ作業をします。空洞ができないように多めにコーキング材を注入します。
⑤ヘラでならしていく
ある程度コーキング材を注入したら、ヘラを使って均一にしていきます。ただならすだけだと内部がスカスカになってしまうので、1往復以上抑え込むようにならしていきます。
⑥はみだし防止のテープをはがす
コーキング材が乾く前に養生テープをはがします。
コーキング材が乾いてしまうと養生テープを除去するときにくっついてきてしまうので乾く前にはがしましょう。
はがし終わってコーキング材が乾いたら完成です。コーキング材は1~2日かけて乾きます。
もう1つの増し打ち工法の作業方法はほぼ打ち替え工法と同じで、既設のコーキングを撤去しないで上からコーキング材を注入していきます。
コーキングの寿命は?
使用する種類にもよりますが、一般的にコーキングの寿命は5~10年と言われています。
コーキング材には可塑剤(かそざい)と呼ばれるプラスチックやゴムなどに使われている弾力性を持たせる成分が含まれていて、この可塑剤の寿命が5~10年になっています。
この年数を過ぎるとコーキングは次第に弾力性を失い、劣化状況を引き起こします。また紫外線のダメージによる劣化が大きな理由としてありこれも避けることができません。
劣化してきたらコーキング部分を交換したり、増し打ちすることでまた強化することができます。
コーキングの劣化のサインはこれ
お家を建ててまず5年経過したらコーイングの劣化をチェックしましょう。劣化のサインは大きく分けて5つあります。
肉瘦せ
コーキング材に弾力をもたせている成分が溶け出してしまって、本来の厚みよりも薄くなってしまう状態をいいます。
他の施工部分と比べてあきらかにコーキング材がへこんでいる箇所があれば、それが肉痩せの症状です。
大きくへこんでいなければすぐに対処する必要はありませんが、少しへこんでいた場合は寿命が切れるサインといえます。
ブリード現象
肉痩せと同様にコーキング材に弾力をもたせている成分が溶け出して発生する現象をいいます。
ブリード現象はコーキング材そのものというよりは、外壁の塗装面に支障がでてきます。
コーキング材が溶けだしたことによって外壁にべたつきがでるのです。このべたつくのが原因となり、外壁に黒いシミができてしまします。こちらに関しても少しであればすぐ対処する必要はありませんが、シミを見つけたら劣化のサインです。
コーキング材によってはブリード現象を起こさない成分で作られているものもあるので、気になる方は確認をしましょう。
剥離(はくり)
剥離とはコーキング材が外壁の接着面から取れてしまっている状態です。
取れてしまうとコーキング材は本来の役目を果たすことはできません。
ですのですぐにでも本格的な対処をする必要があります。外壁から取れてしまっているので、すき間から雨水が浸入してしまう可能性があります。
断裂(だんれつ)
細かいひび割れだと経過観察で問題はありませんが、大きな裂け目になってしまっていたら対処しなければなりません。
裂け目があるということは、コーキング材が外壁の振動や伸縮に耐えられなくなっている証拠なのでほっておくと裂け目が大きくなってしまう可能性があります。
欠落(けつらく)
欠落はコーキング材が欠けてしまったり、落ちてしまっている状態をいいます。
コーキング材自体がなくなってしまうので雨水がそのまま入ってきてしまいます。さらには外壁の地下まで水が浸透してしまうと外壁自体に反りが発生することもありので見つけたらすぐに対処しましょう。
私たちは外壁サイディングの専門家です
今回は外壁工事の中のコーキング工事について詳しく説明していきました。
あまり目立った作業ではありませんが、外壁工事の中では欠かすことのできない作業です。
サイディングは大切な家を守るための重要な役割を持っているので、正しい知識をしっかり持っていることが長く住み続けるためには不可欠です。
外壁についての不安に感じていることや、お悩みはどんな小さなことでも構いませんので一度お気軽にご相談ください。
また、私たちは外壁サイディング専門の施工業者としておもに千葉県、神奈川県を中心に活動しており、現在ともに働く仲間や協力会社さんを募集しています。
一人親方で仕事をしている方でも構いませんので条件面など気になることがあればお気軽にご相談ください!